かののん’s diary

振り返ったときに等身大の自己紹介になるようなブログにしたいです。

京都 桂離宮

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京都 桂離宮

京都の桂離宮を見学してきました。去年の11月に応募していまして、当選したのです^^
1615年頃、親王により、宮家の別荘として創建されたとのことでした。
江戸時代になると日本史の教科書では江戸幕府に関する記述が詳細になりますが、宮家も脈々と京都でお暮らしだったことを肌で感じることができました。
見学して思い出したことは、吉田兼好徒然草で書いていた「家造りは夏を旨とすべし。冬はいかなる所にも住まる」です。
桂離宮の建物たちは主に北向きや東向きでした。
夏に重点を置き、景色を美しく眺めたいと決めると、南に向かず、北向きや東向きとなるのですね。
私は大学も仕事も京都で、住民もしていたので京都の気候に馴染みは深いのですが、夏の暑さと冬の寒さ「どちらがイヤか?」ではなく「どちらがコントロール不可能か?」つき詰めて考え、答えを出すと夏、わかります。
北向き了解。
東向きも宵のうちから昇る満月のお月見に適していますね。
東向きも了解。
そうだ。沖縄に居住していた頃、私は景色の綺麗に見える北向きの部屋に惹かれていたことも思い出しました。
また北向きを了解。
・・・桂離宮では、美しい池や庭園、そして月を愛でる仕掛けがそこかしこというか、無数にありました。
お月見と言うと牧歌的なイメージですが、説明を聞きながら「ここで観月ができたのは計算されたテクニカルで精緻な設計があったからだ」と深く理解しました。
これほどまでに月を、月を、月を、観月していたのですね。
そしてお茶、お茶、お茶の設備。。
月を愛で、お茶を楽しむ。
それほどまでにそれらを目的とした庭園を、池を、造営。。
遠い感覚になりかけ、ふと実家を思い出しました。
大都市の郊外の一軒家だった実家も昔は縁側があり、熱心に庭の手入れがされていました。
自分の育った家なのに忘却の彼方でした(汗
縁側で何度も何度もお茶を飲みながら、植木屋さんが庭木を「どんな風に剪定しようか」構想を練っておられました。
おそらく私が、人にお茶を淹れることを覚えた人生最初の相手は植木屋さんでした。
私にとっては「植木屋さん=お茶」のイメージでした。
小学生の頃になると、母がいなくても植木屋さんにお茶をを淹れるようになっていました。
庭、お茶。。
桂離宮をきっかけに、心に移るよしなし事を、徒然なるままに書いてしまいました。
京都は昔を思い出させますね。