~この夏7月上旬の思い出~
備後落合駅は、以前はとても栄えていたのですが、今はとてもとても行きにくい駅になっています。アクセスはかなり詰んでいます。
往時は駅員さんが100人以上、転車台も活躍し、特急も沢山停車していました。名物「おでんうどん」でも有名だったようです。今はなき駅前の旅館には松本清張も泊まったそうです。
私は、前日米子泊していて、当日フリーでした。朝からまっすぐ大阪へ帰宅してもよかったのですが、天候が安定してそう、かつJR運行状況も正常なのを確認し、かねてから温めていた旅を実行する千載一遇のチャンス?!と、おそるおそるICカードで山陰本線米子駅から宍道(しんじ)駅に向かって乗車してしまいました。。
切符ではなくICカードにしたのは、降車駅を決定する度胸がなかったからです(汗)
宍道駅に着いても「この先どうしようか」迷っていました。が「とにかく木次線に乗って備後落合駅までは行ってみよう。そこで気力がなくなったら新見へのがれて特急やくもで岡山、そして大阪へ向かえる。」と逃げ道を確保し、ちょっとした決心をして木次線に乗り込みました。
(なぜ逃げ道かというと、備後落合まで行きついた暁には、その先は芸備線で広島まで乗り通してみたい、という小さな野望が実は内心あったからです(爆))
宍道駅では「木次線ではICカードは使えません。」とアナウンスしています。
「わかっていてICカードで木次線に乗るのは無法?」との思いが頭をよぎり、駅員さんに「ICカードなんですけど、備後落合までは乗るんですけど、その後、新見に向かうか広島へ向かうかまだ決めてないんです」と言うと、「じゃあ、新見か広島でICカードタッチしてください」とにこやかに屈託なく言ってくれました。
昼間とは言え、天候の急変とか運行打ち切りとか、つまり「遭難」を恐れていたので、ひとりで心細かったせいか、この駅員さんのなんの曇りもない明るさがとてもうれしかったです。また「ICカードで正々堂々と木次線に乗っていいんだ。」という安心も得ました。
木次線では最初から最後まで女性の乗客は私ひとりでした。木次線のスイッチバックは、個人的にはJR篠ノ井線よりスケールが大きく感じました。(主観)
そして運転士さんも含め総勢8人で備後落合駅に実際に到達。
ふー。今思い出しても静かな喜びが満ちてきます。
青春18切符シーズン前のせいか、人の少ない写真が撮れました。
備後落合到達後は迷わず芸備線に乗り込み、がんばって広島駅まで乗り通しましたよ!全部で8時間ぐらいかかったかな。
ちなみに「宍道~木次線で備後落合~芸備線で広島」と乗り通すとしたら、接続は1日1パターンだけなんです(汗)完全各駅停車です。
何事もなく乗り通せてよかった~
…実は私「宍道~木次線で備後落合~芸備線で広島」乗車は、2021年に大阪発でチャレンジして玉砕しています。
新幹線で岡山駅まで行っていながら、山陰本線大雨で伯備線が突如運行休止し、木次線に近寄ることもできずに撤退を余儀なくされました(涙)
という訳で、2年越しなのです!
思いがけず夢を叶えることができましたーー!わーい!