かののん’s diary

振り返ったときに等身大の自己紹介になるようなブログにしたいです。

わたしは、ダニエル・ブレイク

わたしは、ダニエル・ブレイク

この映画は、ITを使えない人の尊厳を訴えています。

 

行政というのは、弱者を切り捨てない心配りが必要な領域だと心底思いました。

ITからこぼれ落ちる高齢者に心を持って接したり、経過措置を設けることは絶対に必要だと思いました。

ITと無縁だけれど、良い仕事をして家族を隣人をを愛して生きてきた主人公ダニエルの転落に胸がつぶれそうになりました。

 

この作品は2016年上映なので、アナログだけれど最高な職人スキルと愛あふれる温かい心があっても、これからはダニエル以上に生きて行くのは難しそう。

(一方、若年性アルツハイマーの人は、20代からスマホを使っているせいか、症状があってもITは使えるのだとか。←これは私が別の本で読んだ話。)

 

IT化は決して止まることのない、世界の流れ。

ITは巨大に精緻に構築された社会の基軸。

そして情緒や心は通じないのがIT。

 

世の中の変わっていくルールやITの特性を受け止め、対応し共存していくことがあまりにも必須で、現代を生きる人にとっては「本当に生死の分かれ目になる」かも。。ダニエルを見ているとそう思えてきました。

 

そういえば自分が高齢者になったとき、現役世代はみんなITネイティブ。

ITネイティブの人達にとって、非ITネイティブの私の心を理解したり寄り添ったりするのは難しいかもしれないなぁ!

 

そんなことを考えると「私はそこまでITしなくてもいいわ」なんて距離をとったりしないのはもちろん、積極的に近づいて使って追い風にして行かなきゃ~、それはきっと、年老いたときに自分の尊厳を維持するためでもある(><)、なんて考えさせられました。

 

でも最後のダニエルの言葉が気高くて、人間の尊厳を雄弁に物語っていて、データだのエビデンスだの言って過度な自己責任論をふりかざして手を差し伸べなかった側への疑問をちゃんと投げかけてくれていたのが大きな救いでした!!