かののん’s diary

振り返ったときに等身大の自己紹介になるようなブログにしたいです。

モンスーン

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MONSOON


ベトナムの今を見たくて鑑賞しました。

ベトナムを舞台に、ベトナム戦争アメリカ、旧宗主国フランスなど、歴史が交錯しています。

ストーリーはあるのだけれど、そちらはうっすらとしています。

 

交通の喧騒の中に主人公の静謐さが際立ちます。

セリフのないときの主人公の内省が、表情のゆらぎや仕草で描かれ、そこも見どころのように感じました。

主人公がモンスーンに漂うようにサイゴンからハノイへ浮遊する、その揺らめきがゆりかごのようで、心地よく軽い眠気を誘いました。

主人公は詩的に存在していて、その一瞬を止めると絵画のようでもある、審美的なムービーでもありました。

 

終演後、外の交通量の多い道路に出て「随分静かだな」と感じたのは、映画の中でベトナムの迫力あるバイクや車の交通音のBGMの中にいたからなのでしょう。